コラム
COLUMN
指紋認証を用いた打刻システムを導入するメリット
近年は建物において、指紋認証などの生体認証による打刻システムを採用する場面が増えています。打刻システムとは、出勤や退勤時間などの勤怠に関わる業務をより効率化する仕組みのことです。生体認証の指紋認証を活用した打刻システムには、多くのメリットがあります。
◎指紋認証の仕組み
生体認証のひとつが指紋認証です。生体認証とは、人間の身体の特徴をいかして本人確認を行う方法です。出入り口付近に設置した認証用センサーに、指をかざしたりタッチすることにより認証します。指先の皮膚が盛り上がって線状になっている部分を部位を隆線、くぼんでいる部分を谷線といいます。隆線の特徴点には分岐点や端点、三角州と呼ばれる特徴点があります。指紋の盛り上がった部位が枝状になっているのが分岐点です。指紋の模様が途中で切れているのが端点、3つの方向から線が集合しているのが指紋の三角州です。指紋認証において、特徴点は正確な本人確認に活用されます。指紋は同一のものが存在せず1人ひとり形が異なり、第三者によるなりすましがほぼ不可能なことが特徴です。銀行のATMやオフィスのサーバー室での本人確認など、高いセキュリティ性が必要な場所をはじめとしてさまざまな場面で打刻システムに利用できる指紋認証が採用されています。
◎指紋認証の運用と読み取り形式
指紋認証リーダーには、スタンドアロン型のように認証リーダーに情報が記録され保存される製品があります。スタンドアロンとは、機器をパソコンのインターネットなどに接続しなくても単独で機能することをいいます。データはリーダー内に保存され、USBやSDカードなどの記録媒体によりパソコンで確認できます。パソコンのネットワーク環境を利用して保存するクラウド型もあります。打刻システムに貢献する指紋認証には、静電容量方式や光学式、超音波式という3種類の方式が採用されています。指紋認証の静電容量方式は、指先にかいた少量の汗を利用して認証を行います。指紋の模様の違いにより、汗の電解質量には変化が生じます。センサーがわずかな違いを読み取り、本人確認します。打刻システムに活用する指紋認証の光学式は、リーダーから指紋に光を当て光の反射の変化を利用して本人確認を行います。打刻システムに役立つ指紋認証の超音波式は、超音波を当てた際の反射具合の相違から個人を識別して認証します。超音波方式の場合は、指紋認証に指の皮膚の内側の部分を活用します。指が濡れていたり汚れていても、認証精度に影響がありません。製品により、指紋認証やカード認証、パスワード認証と指紋認証など2種類以上の認証方法と組み合わせて利用することが可能です。
◎指紋認証による打刻システムのメリット
打刻システムの採用は、従業員や職員の正確な労働時間の把握に役立ちます。打刻システムは、ICカード認証やパスワード認証でも利用が可能です。カード認証においては、リーダーにカードをかざしたり差し込み本人確認を行います。認証するためにその都度カードを取り出す手間がかかります。打刻システムに利用可能な指紋認証は、センサー部分に指を乗せるのみでスムーズに本人確認ができます。カード認証の場合、第三者によりカードを不正利用されるリスクがあります。カードの貸し借りが可能なため、入室許可を持たない人物が特定のエリアに無断で入る可能性があります。もし紛失した場合には、カードの無効化や再発行の手続きを行います。指紋認証であれば、なくしたり他人に無断で使用される不安がありません。生体認証である指紋認証を打刻システムに採用すれば、企業や公共施設において全員分のICカードの購入や配布が必要ありません。担当者の業務の効率化やコスト低減に貢献します。従業員の異動が発生した場合、当事者からカードを回収したり新たに配属される人物に対して新しいカードを作成して渡さなければなりません。簡単な操作で登録や抹消ができる指紋認証の打刻システムは、カードを発行する手間や費用もかかりません。暗証番号認証は、認証リーダーに決められた暗証番号を入力して本人確認します。番号を入力する際に他人に見られ不正使用されるリスクがあります。複雑な暗証番号を設定をした場合、暗証番号を忘れてしまい認証できない可能性があります。指紋認証では指のみで本人確認ができるため、暗証番号を覚えたり書き留めておくことがなくなります。指紋は、年齢を重ねても形が変化することはほぼありません。経年変化が現れにくいともいわれており、1度打刻システム利用のために認証リーダーに指紋を登録すれば、データ更新することなく長期間の使用が可能です。指紋認証はなりすましが困難なため、建物のセキュリティ性向上に貢献します。
◎まとめ
KJ TECH japanの指紋認証リーダーによる打刻システムを導入すれば、なりすましを防ぎスムーズで正確な本人確認が可能です。指紋認証リーダーにご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。