コラム

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入退室管理に用いる指紋認証の正確性

バイオメトリクスと呼ばれる生体認証のなかで、最も古くから活用されているのが指紋認証です。デジタル社会が進歩を続ける昨今では、身体の特徴を用いた入退室管理や電子機器のログインなどにも指紋認証が多く活用されています。利便性のある方法として普及を広げた指紋認証ですが、過去には予期せぬ認証エラーや誤認トラブルによって、認証精度を問われる事象が報告されていました。しかし、現在では認証技術の向上により正確性のある認証方法として見直されています。ストレスなく利用できる指紋認証は、快適な入退室管理を実現します。
 
◎入退室管理における指紋認証の精度 
生体認証のひとつである指紋認証は、指先の指紋を用いて本人確認を行います。物理的な鍵を必要としないことから、安全で使い勝手のよいセキュリティ方法として認知が広がりました。指紋認証を用いた入退室管理システムも、そのひとつです。しかし普及が広まるにつれ、指紋認証の正確性を不安視する事象が起こります。入退室管理に指紋認証が懸念されるようになった事柄のひとつに、プリンターを使って偽造した指紋でセキュリティを突破したという報告があります。これは指紋認証に用いる指紋データを2次元で読み取るタイプによるもので、プリントされた指紋を画像データとして捉え、誤認したものです。現在では誤った指紋データを誤認しないよう、指先の皮脂に反応する指紋認証リーダーも開発されているため、このようなトラブルはほとんどありません。指紋の形や特徴とあわせて、皮脂にも反応できる指紋認証はこの3つの条件が揃うことで、正確な認証を行います。スムーズな出入りが重要とされる入退室管理では、皮脂も捉える指紋認証リーダーが適しています。ほかにも指紋認証で起こるトラブルとしては、正しく認証動作を行ってもエラーになることがあげられています。パネルサイズが小さいと指紋の形や指紋の特徴点など捉える情報が限られてしまうため、認証に時間がかかりエラーが生じるためです。入退室管理に用いられる指紋認証には接地面が広く設計されており、精度の高い指紋認証リーダーであれば多少指がずれていたとしても正確に読み取ることが可能です。認証エラーには、乾燥指による指紋の薄れや指先の過度な湿りが原因で発生することも報告されています。指の表面状態によって認証精度にむらが出てしまうようでは、快適な入退室管理は施せません。昨今の認証技術向上により、指先の状態に左右されることなく認証できる指紋認証リーダーも存在します。超音波を活用した指紋認証リーダーがそのひとつです。入退室管理に指紋認証を導入する際には、認証方式に何が採用されてあるかを確認しておくことも大切です。また皮膚の内側にある真皮層へアプローチ可能な真皮指紋認証は、皮膚の表面状態に影響を受けないためスムーズな認証が可能になります。正確性のある指紋認証リーダーを選択することは、セキュリティレベルの高い入退室管理の構築において重要です。
 
◎入退室管理における指紋認証の仕組み 
建物内部のセキュリティ対策を行う入退室管理に、指紋認証は多く採用されています。生体認証のなかでもコストを抑えた導入が可能なため、コストパフォーマンスの高い入退室管理を実現します。入退室管理にも用いられる指紋認証ですが、形成する紋様はひとりとして一致することはありません。ごくわずかな確率で一致するともいわれていますが、稀なケースとして扱われています。指紋の形は大きくわけて、「弓状紋」「蹄状紋」「渦状紋」の3つに分類されています。さらに分岐点や端点による特徴の組み合わせによって複雑な形状となっています。これらの要素を踏まえて、登録されたデータから本人を特定するのが指紋認証です。他人との稀な指紋の一致を防ぐ方法に、リレーションと呼ばれる認証技術があります。これは2つの異なる特徴点の間を指紋の凸部分である隆線が、何本通っているかを読み取る技術です。万が一、指紋が一致する人物を誤認してしまうようでは、セキュリティ性の高い入退室管理が構築できるとはいえません。リレーションによって誤認を防止する技術は、正確な指紋認証を行う仕組みのひとつです。指紋認証に活用されている認証方式には「静電容量方式」「光学方式」「超音波方式」の3つがあり、それぞれに指紋を検出する方法が異なります。静電容量方式は電子の移動によって集まった電荷量から、指紋をデータ化する方法です。導電性のある皮脂に微弱の電流を流し、電荷量をはかる方法です。近年では、スマートフォンにも多く採用されています。指紋の凹凸に輝度の高い光を当てて紋様を読み取る光学方式は、線の凹凸によって光の当たり具合が異なる現象を利用しています。2次元画像としてデータを読み取るため、レベルの高いセキュリティを必要とする入退室管理の導入には検討が必要です。指先に当てた超音波の跳ね返りから指紋を立体的に検出する超音波方式は、指先の汚れや濡れた状態などに影響を受けにくいとされています。超音波方式は、指紋認証のなかでも最先端の技術です。指紋については皮膚の内側にある真皮層にも、同じ紋様があることが知られています。真皮層にある指紋が読み取れる真皮認証は精度が高く、乾燥指や過度に濡れた状態の指でも問題なく認証できる認証方法として扱われています。
 
◎正確性のある指紋認証を活用した入退室管理
正確性のある指紋認証は、レベルの高い入退室管理を構築するのに最適です。生体認証のなかでもコストを抑えた導入が可能な指紋認証は、安全性のある入退室管理を実現します。個々に異なる指紋を活用した入退室管理では、物理的な鍵が不要なため紛失や盗難の恐れがありません。鍵の貸し借りによる不正入室を未然に防げる指紋認証は、入退室管理に適したシステムです。なりすましや偽造にも対抗できる入退室管理システムとして、建物内部のセキュリティ強化に役立ちます。入退室管理に指紋認証が採用される理由のひとつは、長期運用が可能な点です。指紋は経年変化の影響がないため、入退室管理システムに登録される指紋データを定期的に更新する必要がありません。入退室管理システムの運用にかかる業務を省力化する指紋認証は、煩雑なになりがちな管理体制を効率的にサポートします。認証精度の高い指紋認証を選択することは、快適な入退室管理を構築するうえで重要なポイントです。皮脂も捉える指紋認証は、偽造された指紋を誤認するリスクが極めて低いとされています。入退室管理システムの導入コストを抑えたいからといって、場所に見合わない認証リーダーを選択してしまうとトラブルにつながりかねません。求められるセキュリティレベルにあった認証リーダーであれば、堅牢性のある入退室管理システムとして効果的に作用します。指紋の認証精度をさらに高める真皮認証は、高度なセキュリティ対策を必要とするエリアの入退室管理に最適です。真皮認証へバージョンアップできる認証リーダーであれば、指の表面状態に左右されることがありません。認証方法を選択できる認証リーダーは、より正確な本人確認ができるため入退室管理のセキュリティレベルをさらに引き上げます。指紋を用いて実施する入退室管理は、多くの個人情報を扱う通信会社や保険会社、医療現場などに活用されています。ほかにも機密情報や重要情報を保管する機関にも導入されており、入退室管理で構築するセキュリティ対策を強化しています。
 
◎入退室管理で選ばれる指紋認証リーダー
セキュリティの高い入退室管理には、正確に指紋を読み取れる認証リーダーを選ぶことが大切です。KJ TECH japanが展開する認証リーダーは認証精度が高いだけでなく、安全性にも長けているため強固な入退室管理を構築します。KJ TECH japanの指紋認証リーダーは、世界最速の認証スピードを誇る製品のひとつです。指紋認証に対応した機種はいくつかありますが、なかでもKJ-3500F・KJ-3500HやKJ-3300は多機能かつ利便性に優れた入退室管理ができます。ほかにもコンパクトな見た目が特長のKJ-3400F・KJ-3400D・KJ-3400Cにおいては、広いスペースを必要としないため、入退室管理の設置に悩まされることがありません。これらの指紋認証リーダーには500DPIの光学センサーが採用されており、指紋データを鮮明に読み取ります。画像の解像度を示すDPI(ドットパーインチ)の数値が大きいほど、指紋の細部まで正確に識別できることを示しています。スムーズな出入りができる入退室管理を構築するには、正確性のある認証リーダーが必要です。KJ TECH japanの認証リーダーは指紋センサーが搭載されているパネル部分が広いため、正確な指紋認証が行えます。読み取るセンサーパネルの面積が狭いと、指紋の特徴点を捉える箇所が少なくなるため接地面の広さは重要です。しかし指紋を読み取るパネルの面積が広ければ、指紋の特徴点を多く読み取れるため、偽造された指紋やなりすましにも対抗できるようになります。入退室管理を構築するKJ-3500F・KJ-3500HやKJ-3300、KJ-3400Fの大きな特徴としては、指紋の読み取り方法を真皮認証にバージョンアップできる点です。通常のバージョンでも指先の皮脂に反応して指紋を検出するので正確性には長けていますが、真皮層にある指紋が読み取れる真皮認証は幅広い年齢層に対応します。入退室管理を利用する人の年齢層や状況に応じて、認証方法を選択できる認証リーダーは医療現場や介護施設、研究所などあらゆる場面に適応可能です。さらにKJ-3500F・KJ-3500HやKJ-3300は、認証エラーとなる本人拒否率や誤認を表す他人受け入れ率も極めて低いことから、入退室管理に適しているといえます。
 
◎入退室管理に指紋認証を導入した事例
精度の高い認証リーダーで構築する入退室管理は、さまざまな場面に活用されています。状況に応じて指紋認証がバージョンアップできる入退室管理で、建物内の安全を守ります。
 
○研究所の入退室管理にKJ-3500Fを導入
重要な研究データや取扱いに注意が必要な薬品などを多く保管する研究所に、KJ-3500Fを用いた入退室管理を構築しました。KJ-3500Fを導入する以前にはICカードのみを用いた入退室管理を行っていましたが、所内での不正入室が発覚したためです。内部の人間による不正なカードの貸し借りを是正するには、身体的特徴である指紋を活用した入退室管理が適しています。 KJ-3500Fはオプションで本体にカメラ機能も搭載できるため、認証状況を画像で確認できる点も魅力です。あらゆる方向からの指紋にも的確に反応するKJ-3500Fは、内部不正を抑制してくれるだけでなく快適な入退室管理をサポートしてくれています。
 
○コールセンターの入退室管理にKJ-3400Fを導入
多くの顧客情報を保管し扱うコールセンターに、KJ-3400Fを用いた入退室管理を構築しました。建物にはパートやアルバイトも多く出入りするため、暗証番号の入力やICカードを用いた入退室管理だけでは限界があると感じたためです。指紋を用いた入退室管理は、暗証番号の流出やカードの紛失や盗難、忘れ物といったトラブルを低減するので管理者の業務負担軽減にもぴったりです。IP65規格であるKJ-3400Fは屋外設置も可能なため、外からの不正侵入防止にも役立ちます。コンパクトでスリムな見た目が特徴のKJ-3400Fは、シンプルなデザインのため場所に馴染んだ入退室管理システムが構築可能です。
 
○総合病院の入退室管理にKJ-3300を導入
一部の職員が取り扱うカルテや個人情報を保管するエリアに、KJ-3300を導入しました。患者のカルテを管理するシステムへ指紋認証が導入されたことに伴い、室内の入退室管理にも指紋認証を用いてセキュリティ対策を行っています。KJ-3300は真皮認証へのバージョンアップも可能なため、より正確性の高い認証が可能です。入退室管理に時間外設定もできるKJ-3300は、不正な入退室を制限してくれます。病院を利用する患者はもちろん、現場で働くスタッフの安全を守る入退室管理にKJ-3300は最適です。
 
◎まとめ
入退室管理に指紋認証を活用したセキュリティ対策は、年々増加傾向にあります。指紋を用いた入退室管理を構築するには、精度の高い認証リーダーが必要です。指紋認証リーダーがもつ特徴や特性を正しく理解しておかなければ、安全性のある入退室管理は構築できません。建物内部の情報を守る入退室管理の重要性は、日々増しています。指紋認証を用いて自社のスタイルにあった入退室管理をご検討の際には、KJ TECH japanまでお問い合わせください。

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