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静脈認証システムの導入でアクセスコントロールを強化するポイント

企業では、情報漏洩や内部不正の対策としてアクセスコントロールの重要性が高まっています。アクセスコントロールの手段として、コストをおさえやすく運用しやすいカード認証が普及している一方、貸し借りや紛失・盗難による不正入室や管理負担などの課題もあります。このような背景のなか、注目されているのが静脈認証です。静脈認証は、本人確認の精度を高め、アクセスコントロールのセキュリティ課題の解消につながります。
 
◎企業におけるアクセスコントロールの課題
アクセスコントロールとは、いつ、誰が、どこに出入りしたかを管理し、必要に応じて制御する仕組みです。企業におけるセキュリティ対策において、アクセスコントロールは、入退室管理システムの別の表現として使われることが多く、扉の解錠だけでなく、入室制限の設定や入退室の記録や確認までを含めて考えるのが一般的です。本人確認、権限設定、入退室記録管理を組み合わせることで、不正入室の防止や重要な情報資産・設備の保護につながります。アクセスコントロールが重視される背景には、情報漏洩対策の観点があります。サーバールームや機密情報を扱う部門などの重要エリアほど、物理的に入室できる人を適切に絞り込めているかが大切です。アクセスコントロールは、仕組みを導入しただけで安全性が保たれるわけではなく、運用面も含めて課題が残ります。アクセスコントロールの手段として、カード認証が広く採用されています。カード認証は導入コストをおさえやすく、運用がシンプルで使いやすいのが特徴です。社員証をそのまま活用できる場合もあり、日々の出入りが多いオフィス環境では、運用コストをおさえながらアクセスコントロールを行える点は大きな強みです。一方でカード認証は、カードの貸し借りや紛失、盗難が起こると、本人以外でも入室できてしまい、情報漏洩や内部不正のリスクが高まる可能性があります。カード認証では、個人の入室記録は残せますが、所有物により本人確認を行う方法のため、カード忘れや破損時の再発行などの管理負担や、退職者の回収漏れ、出入り業者向けに発行したカードの管理不足など、運用上の注意点も多くあります。また暗証番号を用いる方式でも、番号の共有やメモにより意図せず第三者に知られてしまう可能性があるため、運用ルールの設計が重要です。とくに重要エリアでは本人確認の精度をどう高めるかが課題となります。アクセスコントロールでは、共連れの課題もあります。正規の利用者が認証して扉を開けた際に、別の人が一緒に入室してしまうケースは、認証方式を強化するだけではおさえにくく、運用ルールに加え、入退室の整合性を取るアンチパスバックのような機能を組み合わせて考えることが効果的です。こうした企業におけるアクセスコントロールの課題を解決する方法として、生体認証のひとつである静脈認証が有効な選択肢になります。静脈認証は、体内情報を用いて認証を行うため、なりすましが極めて困難です。重要エリアでは、アクセスコントロールに静脈認証を導入して本人確認を強化し、共連れにはアンチパスバックなどの仕組みを組み合わせることで、アクセスコントロール全体のセキュリティを高めることができます。


 
◎アクセスコントロールに静脈認証が選ばれる理由
アクセスコントロールで認証方式を検討する際に、一般エリアでは、運用しやすさや導入コストが重視される一方、サーバールームや重要書類保管庫などの重要エリアでは、本人確認の精度がより強く求められます。重要エリアほど、不正侵入の影響が、情報漏洩や内部不正に直結するおそれがあるためです。さらに万が一の調査や監査対応を考えると、入退室管理記録が残っているだけでなく、誰が入ったのかを客観的に説明しやすい状態にしておくことも重要です。こうした背景から、本人確認の精度を高める選択肢として、静脈認証が注目されています。静脈認証が選ばれる理由のひとつは、静脈パターンという体内の情報を用いて本人確認を行う点です。静脈認証は、指や手のひらなどに近赤外線を照射して、皮膚の下の静脈の形状を読み取って本人確認を行います。血液中の成分が、近赤外線を吸収する性質を利用して静脈の模様を捉えます。読み取った特徴をデータ化し、事前に登録したデータと照合して静脈認証として判定する仕組みです。体内にある情報は外から見えにくく、第三者に観察されにくい性質があるため、なりすましリスクをおさえやすいのが静脈認証の強みです。もうひとつのポイントは、静脈認証が本人確認を所有物や記憶に依存しにくい点です。カード認証は導入コストをおさえやすく運用もシンプルで、一般エリアでは有効な方式ですが、カードの貸し借りや紛失、盗難が起こると、本人以外でも入室できてしまうリスクがあります。暗証番号も、番号の共有やメモなどで意図せず第三者に知られる可能性があるため、使い方次第でリスクが高まる可能性があります。静脈認証は、本人の生体情報にもとづいて照合するため、なりすましリスクをおさえやすく、重要エリアのアクセスコントロールで採用されやすい認証方式です。重要エリアの本人確認を静脈認証で行うことで、アクセスコントロールの記録の説明もしやすくなります。さらに運用面でも、静脈認証は手をかざして非接触で認証できるタイプが多く、衛生面での配慮が求められる医療機関や研究施設などでも導入しやすいのが特徴です。非接触な静脈認証であれば、多数の利用者が同じ箇所に触れることなく、清掃・消毒の運用負担をおさえられます。静脈認証のほかにも、生体認証の方式にはそれぞれ特徴があります。たとえば指紋認証は比較的安価で導入しやすい方式ですが、手指の乾燥や汚れなどの影響を受ける場合があり、利用シーンとの相性確認が必要です。顔認証は非接触で利便性が高い一方、設置場所やマスク着用などの運用条件によって調整が必要になることがあります。本人確認の精度がとくに求められる重要エリアでは、体内情報を用いた静脈認証が有力な選択肢となります。


 
◎静脈認証の導入における効果的なポイント
静脈認証を導入して、アクセスコントロールを強化する上で重要なのは、すべての扉を一斉に置き換えるのではなく、重要度に応じて段階的に静脈認証を導入することです。多くの企業では、一般エリアへの出入りが多く、運用のしやすさも欠かせません。そのため、一般エリアはカード認証をいかしつつ、情報資産や設備を守る必要がある重要エリアから静脈認証を適用するといった方法が現実的です。これにより、重要エリアでは本人確認の精度を高めながら、アクセスコントロールの強化が可能です。まず、静脈認証を導入する前に、どこを重要エリアとみなすかを決める必要があります。たとえば、サーバールームやデータセンター、研究開発エリア、金庫や重要書類保管庫、個人情報を大量に扱う執務室や役員室など、入室できる人を制限したい場所は企業ごとに異なります。ここがあいまいだと対策が分散するため、重要エリアを定義した上で、アクセスコントロールの強化のため、静脈認証をどこから導入するかの優先順位をつけることが大切です。静脈認証の導入判断は、機密情報などの守るべき対象の重要度や、万が一情報が漏洩したときの損失や対外的な説明の必要性、入室者の範囲、入退室記録をどの程度厳密に管理したいかを軸に考えるのが効果的です。重要度が高く、入室者を限定したい場所ほど、静脈認証の導入優先度が上がります。判断軸があると、静脈認証の導入範囲について社内の合意が取りやすく、監査や社内稟議でも説明しやすくなります。次に決めるのは、権限設定と運用ルールです。アクセスコントロールは、単に扉を開け閉めする仕組みではなく、誰がどのエリアへ入れるかを権限で制御し、入退室記録を残して確認できる状態にすることが重要です。導入前に、静脈認証の登録手順や、権限の付与や変更、無効化のルールを整理しておくことで、静脈認証を組み込んだアクセスコントロールを継続的に運用できる状態にできます。その上で入退室記録を見返す頻度を決めておけば、何かあったときに誰がいつどこに入ったかを記録で示しやすくなります。最重要エリアでは、静脈認証にカード認証などを組み合わせた二重認証を選択肢に入れると本人確認の精度をさらに高められます。二重認証は、カード認証などの所持要素と、静脈認証などの生体要素という異なる要素を組み合わせて認証する方式です。重要エリアをカード認証と静脈認証の二重認証に設定すれば、カードの貸し借りや紛失、盗難による不正入室のリスクを大きく低減できます。静脈認証単体に比べてなりすましの難易度をさらに上げられるため、重要度がとくに高いエリアでの効果が期待できます。ただし、静脈認証とカード認証などの二重認証は手順が増えるので、最重要エリアに絞るのが現実的です。アクセスコントロールを運用する現場で見落とされがちなのが共連れのリスクです。共連れは、正規の利用者が認証して扉が開いたタイミングで、別の人が一緒に入室してしまうケースであり、忙しい時間帯ほど起こりやすい傾向にあります。共連れ対策には、静脈認証による本人確認の精度向上に加え、入室と退室の記録を整合させるアンチパスバック機能のある静脈認証システムの導入が有効です。アンチパスバックは、入室と退室の記録の整合性をチェックし、入室記録がない状態での退室や、退室記録がない状態での再入室を制限する仕組みです。これにより、共連れによる記録の不整合を検知しやすくなります。アンチパスバック機能のある静脈認証システムを検討することで、重要エリアの本人確認を静脈認証で強化しつつ、アクセスコントロールの整合性も確保できます。


 
◎高精度・高速認証を実現する静脈認証リーダーFE-800VE
KJ TECH japanの静脈認証リーダーFE-800VEは、高精度な本人確認ができる手のひら静脈認証技術で、安定したアクセスコントロールを実現します。FE-800VEは手のひら静脈認証を採用しており、認証率99.99%と非常に高精度で、わずか0.3秒未満で静脈認証が完了します。従来モデルと比べ、パフォーマンス性能が向上し、認証処理が約15〜20%早くなったため、より高速で高精度な本人確認が可能です。FE-800VEは、静脈認証のほかにも、顔認証や暗証番号認証ができるマルチ認証端末で、幅広い環境でのアクセスコントロールに対応できます。二重認証にも対応しており、たとえば重要エリアでは、静脈認証と暗証番号認証の二重認証で、アクセスコントロールのセキュリティを高めることも可能です。またFE-800VEはアンチパスバックにも対応しており、アクセスコントロールの整合性を保ち、共連れの抑止効果と不正入室を検知しやすくなります。188mm×25mm×110mmのコンパクトな形状で、オフィスビルやセキュリティエリアなどスペースが限られている場所でも設置可能です。静脈検出距離は15cm〜40cmで、静脈認証リーダーに触れることなく非接触で認証ができるため、多数の利用者が出入りするアクセスコントロール環境でも、衛生面に配慮した導入ができます。FE-800VEは、日本国内の高温多湿な利用環境を想定した設計になっています。スターライトレンズ採用により、昼間の逆光や夜間の照明のない場所でも安定した運用が可能です。放熱性が高く、熱がこもりにくいダイキャスティング材質を使用しており、長時間の連続稼働が求められるアクセスコントロールでも安定した運用が期待できます。


 
◎アクセスコントロールを強化する静脈認証リーダーFE-800VEの導入事例
静脈認証リーダーFE-800VEを導入することで、本人確認の精度を高めることができ、アクセスコントロールのセキュリティ課題の解消につながります。エリアの重要度に応じて、静脈認証とカード認証の二重認証など柔軟な運用が可能です。
 
⚪︎製造業の工場に静脈認証リーダーFE-800VEを導入
製造業の工場では、通用口の混雑時に共連れが起きやすく、アクセスコントロールのセキュリティ課題がありました。そこで、通用口と重要エリアの入り口に静脈認証リーダーFE-800VEを導入しました。重要エリアは静脈認証と暗証番号認証の二重認証を採用することで本人確認の精度を強化しました。あわせてアンチパスバックを活用し、入室記録がない状態での退室を制限できるようにしました。アクセスコントロールの整合性を保ち、不正入室の抑止を実現できています。
 
⚪︎IT企業に静脈認証リーダーFE-800VEを導入
IT企業の本社では、全扉を置き換えずにアクセスコントロールを強化したいという要望がありました。一般エリアはカード認証を継続し、重要エリアのみ静脈認証リーダーFE-800VEを導入しました。サーバールームと機密書庫は静脈認証へ切り替え、役員室など最重要エリアは静脈認証+暗証番号認証の二重認証とし、費用をおさえながら、重要エリアの本人確認の強化を実現できています。
 
◎まとめ
企業のアクセスコントロールを強化するには、重要エリアでの本人確認の精度をどう高めるかが大切です。カード認証の利便性をいかしつつ、重要エリアでは静脈認証を導入することが効果的です。静脈認証は体内情報を用いた高精度な本人確認により、カードの貸し借りや紛失によるなりすましリスクを低減し、アクセスコントロールの強化につながります。静脈認証リーダーFE-800VEを活用したアクセスコントロールをご検討の際は、KJ TECH japanまでお問い合わせください。

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