コラム
COLUMN
生体認証を活用した入退室管理システムの導入
建物の出入り口には、生体認証を活用した入退室管理システムが導入されていることがあります。顔認証などの生体認証による入退室管理システムは、建物全体のセキュリティ性を高めることに貢献します。
◎入退室管理システムが重要な理由
公共施設や医療機関、企業などの出入り口付近や各区画に、認証リーダーを設置して本人確認を行うのが入退室管理システムです。指紋認証などの生体認証を活用して、どの人物が何時にどこに出入りしたか正確に記録します。認証により得たデータは、リーダー本体やパソコンで管理できます。必要な場合には履歴を確認したりデータを引き出すことが可能です。リーダーにカードをかざすICカード認証や暗証番号入力によるパスワード認証など、複数の認証方法を利用できるのが入退室管理システムの大きな特徴です。入退室管理システムの生体認証とは、指紋や顔の特徴など人間の身体の一部を活用して個人を特定する方式を採用しています。日常的に多くの人が出入りする場所においては、入退室管理システムを導入して部外者や不審者の侵入を防いで利用者の安全を守ることが最優先事項です。企業や公共施設などにおいては、従業員や職員の個人情報、顧客や取引先の情報、パソコンやスマートフォンなどの資産が多く存在します。入退室管理システムの採用は、個人情報の漏洩やパソコンなどの財産の無断の持ち出しに貢献します。オフィスビルには、従業員以外にも来客や取引先業者、宅配業者や清掃員、設備点検業者などさまざまな職種の人が出入りします。入退室管理システムは、出入り口だけではなく特定のエリアへの入場資格を時間や人物を限定して付与できます。建物内においては、外部からの脅威のみならず内部からの重要情報の持ち出しにも注意する必要があります。もし個人情報の持ち出しが発覚した場合には、入退室管理システムの入退室履歴を辿り該当者の迅速な特定に貢献します。情報漏洩を未然に防止できることも、生体認証による入退室管理システムの大きなメリットです。
◎入退室管理システムで使われる生体認証
顔認証や指紋認証、手のひら静脈認証など、生体認証には多くの種類があります。入退室管理システムの指紋認証とは、認証リーダーに指をかざしたり当てることにより本人確認します。人間の全ての指には、隆線という縞模様の指紋があります。隆線の途中で切れている部位を端点、分岐している部分を分岐点といいます。入退室管理システムで認証を行う際には、端点と分岐点の位置や方向などから本人かどうか識別します。入退室管理システムにおいて、指紋認証の方式には大きくわけて3種類あります。静電容量方式は、複数の電極が点在するセンサーに指紋が接触することにより認証します。入退室管理システムの超音波方式は、指に超音波を当てた際の超音波の強弱により本人確認します。光学方式は、指に光を当てた場合の反射の違いにより認証を行います。スマートフォンの本人確認時の認証など、身近な機器に採用されています。生体認証の顔認証は、顔の目や鼻、口などの特徴点の位置や顔の大きさを元に認証を行います。顔認証は、顔検出、特徴点の検出、顔の照合の3つの手順により認証します。顔認証リーダーのカメラで撮影した画像から、顔だけを特定するのが検出です。特徴点の検出においては、目の中の瞳や鼻翼、口などから特徴点の位置を探します。顔の照合では、顔認証リーダーに事前に登録したデータから誰の顔であるかを識別します。入退室管理システムの顔認証の方式には、2D認証と3D認証の2種類があります。2D認証は、入退室管理システムにおいてビジュアル方式とも呼ばれます。顔全体を平面的に捉えて、個人を識別します。ヘアスタイルやメイクの変化、サングラスの着用が認証精度に影響を与える可能性があります。3D認証は、赤外線センサーを利用して顔を立体的に認識して照合します。メイクの変化などに左右されずに、正確な認証ができます。顔認証はカメラに顔を向けるのみで本人確認できます。認証リーダーに触れないため衛生的で、医療機関や介護施設での感染症対策に適しています。生体認証の顔認証リーダーのウォークスルー機能は、カメラの前を通り過ぎるだけで認証が可能です。顔認証には、サーモカメラにより体温測定が可能な製品があります。マスクモード搭載型であれば、マスクを着用した状態で本人確認が可能です。手のひら静脈認証は、近赤外線透過光方式というシステムが採用されています。人間の身体には動脈と静脈という血管があり、手のひら静脈認証では静脈を活用して認証します。近赤外線を吸収すると、皮下組織にある静脈内の還元ヘモグロビンが網の目のように黒く映し出されます。リーダーから手のひらに近赤外線を照射して、静脈の血流パターンを読み取り本人確認をします。静脈は皮膚の内側に存在するため、手の表面に汚れや傷があっても生体認証の精度に影響ありません。静脈のパターンは健康状態などにより大きく左右されないため、入退室管理システムにおいて正確な認証に貢献します。静脈のパターンは1人ひとり異なり、生涯に渡りほぼ変化しないため、再登録の手間がかかりません。一卵性双生児双子でも静脈のパターンが異なるため、なりすましがほぼ不可能です入退室管理システムにおいて、手を広げて生体認証リーダーにかざせばよいため、小さな子どもご高齢な方でも利用しやすいのがメリットです。
◎まとめ
顔認証や指紋認証など生体認証による入退室管理システムは、利用者の利便性やセキュリティ性向上に役立ちます。KJ TECH japanの生体認証リーダーの導入をご検討の際には、お気軽にお問い合わせください。
