コラム
COLUMN
医療機関の安全かつ円滑な入退室管理を支える顔認証システム
医療機関では、患者の命を守るために医師や看護師、外部業者など、日々多くの人が出入りしています。患者の命や従業員の安全、薬品や機密情報など、犯罪の手から守るべきものも多いことから、医療機関では人の出入りを厳重に管理する入退室管理システムの導入が進んでいます。しかし入退室管理の認証方法によっては、不正入室および情報漏洩のリスクを完全に防止することが難しいのが現状です。このような医療機関のセキュリティ課題を解決するための技術として、顔認証による非接触の入退室管理システムが注目されています。
◎医療現場で求められる高度な入退室管理システム
入退室管理とは、人の出入りを正確に記録し、効率的な勤怠管理やセキュリティの強化を図るシステムです。さまざまな企業や施設で入退室管理システムの導入が進むなか、医療機関においてはその特異性からとくに高レベルなセキュリティ対策が求められます。医療機関では、医療従事者だけでなく、患者や見舞客、業者など、立場の異なる人々が日常的に出入りします。院内感染の防止や機密情報の保護を両立しながら、患者の命を守るための円滑な業務遂行を可能にするには、スムーズで厳格な入退室管理システムの構築が欠かせません。医療機関では高価な薬品や膨大な個人情報・機密情報などの医療資産を多数保有しており、これらが盗難に遭うと医療機関の信頼性と存続に大きく影響します。医療機関では薬品庫や手術室、医療機器の保管室など、部外者の立ち入りを厳しく制限すべきエリアが多数存在します、こうした高度なセキュリティレベルが求められる場所では出入りの記録を正確に残し、不正アクセスを厳しく制御する入退室管理の仕組みが必要です。さらに夜間や休日などは、少人数で運営される時間帯もあるため、警備が手薄になる深夜でも不正な侵入を確実に防止できるシステムを備えると安心です。医療機関の入退室管理では入院患者の安全性を守ることも重要です。とくに認知症の入院患者が許可なく病院を抜け出す離院は大きな問題で、患者が思わぬ事件や事故に巻き込まれないように見守る意味でも、入退室管理は重要です。入退室管理システムにはICカードや暗証番号、生体認証など、いくつかの認証方法が存在します。しかし現在の主流であるICカードや暗証番号による入退室管理では、医療機関の安全性は万全とはいえないのが現状です。これらの認証方法はカードの紛失のリスクや貸し借りによる、なりすましや共連れといった不正侵入が起こりやすく、入退室管理システムのセキュリティ面が懸念されます。また認証のたびに読み取り機に触れるICカードや暗証番号による認証方法では、院内感染のリスクも高まります。これは高い衛生管理が求められる医療機関にとっては見過ごせない課題といえます。カードや暗証番号では対応しきれない識別精度・アクセス制御・認証の迅速性を両立させることで、医療機関における入退室管理のセキュリティはより強固になります。このように医療機関では現場と運営、そして患者の安全に配慮した高度な入退室管理システムが求められます。


◎顔認証で実現する安全で円滑な入退室管理
入退室管理における本人認証方法のひとつに顔認証があります。顔認証は、人の顔の特徴を数値化して本人確認を行う生体認証のひとつであり、入退室管理をはじめとするさまざまなシステムと組み合わせてセキュリティ強化や業務効率の向上を図る手段です。顔認証は本人の顔だけで認証が完了するためカードや暗証番号が不要で、利用者の認証時の手間が大幅に軽減され円滑な入退室管理を可能にします。顔は、カードや暗証番号とは異なり、偽造や貸し借りが物理的に不可能で、不正侵入を高確率で防止できます。顔認証は赤外線カメラや可視光カメラを組み合わせ、明るさや角度の違いにも対応できるよう設計されています。これにより照明環境が一定でない場所でも安定した認証精度を保つことができるほか、マスク着用時でも瞬時に本人を特定することが可能なため、感染症対策を徹底しながら、入退室管理システムのセキュリティを維持できます。カメラに顔を向けるだけで認証可能なことから、感染防止のため接触を避けたい場面や、両手がふさがりやすいシーンにおいても利用しやすいのがメリットです。認証速度の速さも顔認証の大きな強みで、多くの製品が1秒未満で認証が完了するため、出入りが集中する時間帯でも行列となりにくくスムーズな入退室管理を実現できます。認証情報は顔写真ではなく顔の特徴点を数値化したデータを使用しており、外部への流出リスクをおさえプライバシーの保護にも配慮されています。顔認証の最大の特徴は、非接触でありながらも確実で迅速な本人確認が可能で衛生面とセキュリティ対策の両立ができる点です。顔認証はデバイスに触れることがないため消毒の手間の削減ができ、衛生面と業務の円滑な遂行を支えます。このように入退室管理システムと顔認証の組み合わせは、医療機関や介護施設など、高度なセキュリティとスムーズな通行、徹底した衛生管理が求められる場所において高い効果を発揮します。患者がマイナンバーカードを健康保険証として利用するオンライン資格確認システムや電子カルテ、電子処方箋など、病院や薬局では業務効率化のためのデジタル化が加速しています。そのため、顔認証は今後ますます医療機関での導入が進むと考えられます。


◎医療機関の入退室管理に顔認証を導入するメリット
医療機関の入退室管理において顔認証を導入することは、医療安全の確保や業務効率化、感染症対策など、多面的な効果をもたらします。顔認証は個人の生体情報を利用して本人確認を行うため、カードや暗証番号のように他人への貸し借りや共有が不可能で、情報漏洩や盗難のリスクを根本的に防止できます。とくに薬品庫や各種検査室、手術室、カルテ保管室など、厳重な入退室管理が求められるエリアでは、認証の正確性と厳しいアクセス制限が安全性を左右します。万が一不正アクセスが発生した場合でも、記録データから入退室の履歴を即座に確認・通知できるような仕組みを構築することで早期対応が可能です。これにより、医療機関の入退室管理において、高レベルのセキュリティ対策を実現できます。顔認証による入退室管理は、非接触でスムーズな通行を実現できる点もポイントです。医療従事者は、手に多くの荷物を持っていたり医療器具を乗せたワゴンを押したまま通行したりすることも多く、両手がふさがった状態でもスムーズに認証できる仕組みは利便性の向上に大きく貢献します。また緊急手術など1分1秒を争う医療現場の入退室管理では、認証スピードの速さも重要です。マスクや帽子、フェイスシールドを着用したままでも瞬時に認証可能な顔認証システムは、患者の命を救うための迅速な入退室管理に貢献します。顔認証は業務効率の向上にも効果的です。顔認証を搭載した入退室管理では、顔をかざすだけで認証が完了するため、通過時間が大幅に短縮されます。照明環境にかかわらず安定した正確な入退室管理ができるため、医療機関における夜間のセキュリティ対策にも有効です。勤怠管理システムとの連携により、従業員の出退勤の記録を自動的に取得することも可能なため、入退室管理における業務の負担を軽減でき、データの入力ミス防止にもつながります。さらに顔認証システムと電子カルテを連携させることで投薬や処置のミス防止になり、安全安心な施設運営が可能になります。顔認証による入退室管理は感染症対策にも有効です。手指の衛生面が欠かせない医療機関において、非接触で通行可能な仕組みは大きな安心材料となります。とくに新型コロナウイルスの流行以降、医療機関では感染防止の観点からも非接触による認証方法を採用した入退室管理システムの導入が加速しています。マスク着用時でも高精度で認証できるシステムなら、医療機関に適した運用が可能です。さらに検温機能付きタイプを採用することで、発熱者の入室を制御でき、効率的な感染症対策が可能になります。顔認証は患者のサービス満足度の向上にも貢献します。たとえば、リハビリテーション室の入退室管理に顔認証システムを導入することで、患者のスムーズな動線確保や待ち時間の削減につながるほか、リハビリメニューの管理や、内容の最適化にも役立ちます。高齢者介護施設では、患者の安全のために顔認証による入退室管理が採用されています。入院患者がゲートに接近した際に通知する仕組みを構築することで危険エリアの立ち入りや離院も制御でき、患者や家族にとって安心できる施設運営につながります。このように、医療機関の入退室管理に顔認証を導入することは、セキュリティ強化・業務効率化・衛生管理・患者保護といった複数の課題を同時に解決する手段となります。
◎医療機関の入退室管理で顔認証を導入するポイント
医療機関の入退室管理システムに顔認証を導入する際は、認証精度だけでなく医療機関特有の運用条件に対応できるかどうかを検討する必要があります。まずは機器の性能が施設の環境に適しているかどうかの確認が重要です。たとえば医療従事者は終始マスクを着用し続けることが一般的で、このような状況下でも高い認証精度を備えていることが必須です。そのためマスク着用や顔の状態変化にも柔軟に対応できる認証機器の選定が欠かせません。また医療機関の動線に適した設置環境の検討も必要です。医療機関ではナースステーションや手術室、薬品室や検査室など、エリアごとに求められるセキュリティレベルやアクセス権限、利用頻度が異なります。病棟では患者の通行もあるため職員と患者を分けて入退室管理をする場合もあります。このように現場で抱える課題や導入目的を踏まえ、認証速度や利用人数、設置スペースに対応した機器を選ぶことで、日常的な入退室管理の負担を最小限におさえられます。さらに医療機関の入退室管理では停電時や災害時への備えも万全にする必要があります。医療機関では災害発生時の避難経路の確保や医療機器の保護が優先されるため、非常時でも入退室管理システムが確実に動作できるよう設計すると安心です。非常用電源への接続や万が一の時の物理キーの併用、また滞りなく避難できるよう緊急時に扉を解放できる仕組みの構築も必要です。また入退室管理をはじめとする既存のシステムとの連携性も重視すれば業務効率とセキュリティ対策を両立できます。監視カメラや警備システム、電子カルテ端末の利用権限などと連携することで、入退室管理における情報管理の一元化と迅速な対応が実現します。導入後の管理業務を軽減し、医療機関のワークフローに適合させるためにも連携の柔軟性は大きな評価ポイントになります。顔認証による入退室管理では、個人情報保護への配慮も忘れてはなりません。顔データの保存形式や保存期間、利用目的と得られる効果など、利用者への説明と適切な管理が求められます。また顔認証を導入した入退室管理ではクラウド型かオンプレミス型かの選定も重要です。インターネット上でサービスを利用するクラウド型は導入・運用コストがおさえられますがデータ管理を外部に委託するため安全性は万全とは言えません。一方、自社のサーバーでシステムを運用するオンプレミス型は、データ漏洩のリスクが少なく通信環境に左右されない反面、導入コストやメンテナンス費用、人件費がかかります。顔認証におけるこれらのポイントを踏まえ、医療機関の運用方針に合致した方法を選ぶことで、効率的な入退室管理システムが構築できます。


◎緊急時でも迅速な認証を実現する顔認証リーダーFE-500
医療機関での入退室管理システムには業務の効率化と緊急時にも確実に動作する信頼性が求められます。KJ TECH japanの顔認証リーダーFE-500は、このような医療機関の入退室管理におけるニーズに細やかに対応する高性能な認証デバイスです。FE-500は赤外線カメラとRGBカメラによるデュアルレンズ方式により、暗所でも安定した認証が可能です。顔検出速度は1秒未満、認証速度は0.3秒未満と高速で、最大5万人の顔データ登録に対応しているため従業員の多い医療機関でもスムーズな入退室管理が実現します。3~5人まで同時に検知できる機能も備えており、混雑時でも立ち止まらず通行できます。マスク着用時でも認証可能で、院内感染対策を徹底する医療機関での入退室管理に適した仕様です。なりすましを防ぐライブ検出機能を備え、薬剤室や手術室周りなど、より高いセキュリティレベルが必要な場所でも安心して利用できます。ICカードと顔認証など複数の認証方式を併用できる点も特徴で、医療機関ごとの運用スタイルに応じた柔軟な設定が可能です。停電時の運用や緊急出動時の迅速な認証、深夜時間帯の限られたスタッフ数での業務など、医療現場で想定されるさまざまな状況でも安定した入退室管理を実現します。
◎まとめ
医療機関における入退室管理においては患者の命や従業員の安全性を守るための高いセキュリティと業務効率の向上が求められます。入退室管理システムに顔認証を導入することで、非接触で迅速な本人確認が可能になり、不正入室の防止や入退室記録の精度向上につながります。顔認証と入退室管理システムの組み合わせは、医療機関に必須の衛生管理・迅速な認証に貢献し、患者の離院防止や危険エリアへの侵入防止にも欠かせない仕組みであるといえます。医療機関で顔認証を用いた入退室管理をご検討の際は、KJ TECH japanまでお問い合わせください。



